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はじめに
グラム(Gram)染色は迅速性,簡便性に優れた検査である.グラム染色結果は,微生物検査における分離培養時の培地選択や薬剤感受性試験を実施するかの判断に活用されるだけではなく,感染症診療にも有用な情報をもたらす.その重要性は関連学会および研修会などでも取り上げられ,数多くの施設で実践が積み重ねられてきた.しかし,実際のグラム染色鏡検ではグラム染色所見と培養結果が不一致になる検体に遭遇し,その解釈に戸惑うことがある.本稿では,どのような場合に不一致が発生するのか,原因を考えてみたい.
グラム(Gram)染色は迅速性,簡便性に優れた検査である.グラム染色結果は,微生物検査における分離培養時の培地選択や薬剤感受性試験を実施するかの判断に活用されるだけではなく,感染症診療にも有用な情報をもたらす.その重要性は関連学会および研修会などでも取り上げられ,数多くの施設で実践が積み重ねられてきた.しかし,実際のグラム染色鏡検ではグラム染色所見と培養結果が不一致になる検体に遭遇し,その解釈に戸惑うことがある.本稿では,どのような場合に不一致が発生するのか,原因を考えてみたい.
参考文献
1)Miller DL, Jones R : A study of techniques for the examination of sputum in a field survey of chronic bronchitis. Am Rev Respir Dis 88:473-483,1963
2)Geckler RW, Gremillion DH, McAllister CK, et al : Microscopic and bacteriological comparison of paired sputa and transtracheal aspirates. J Clin Microbiol 6:396-399,1977
3)日本臨床微生物学会検査法マニュアル作成委員会・嫌気性菌検査ガイドライン委員会:第Ⅳ章 嫌気性菌検査に必要な患者情報,検体管理(検体採取・輸送・保存法).嫌気性菌検査ガイドライン2012.日臨微生物誌 22(Sup1):9-13,2012
掲載誌情報