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文献詳細

雑誌文献

検査と技術45巻11号

2017年11月発行

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解答と解説

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ページ範囲:P.1235 - P.1235

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 僧帽弁逸脱は僧帽弁が弁輪部を越えて左房側に落ち込んだ状態をいい,逸脱によって僧帽弁閉鎖不全が引き起こされる.その主な原因は粘液腫様変性であるが,腱索断裂によっても生じる.

 僧帽弁の収縮期前方運動は,左室流出路血流に乗って僧帽弁前尖が前方(心室中隔側)に偏位する現象である(図1).発生メカニズムとしては,左室肥大による左室内腔の狭小化や乳頭筋の前方偏位によって,相対的に余剰となった僧帽弁前尖が左室流出路内に嵌入し,さらにベンチュリー効果によって心室中隔側に引き寄せられるためと考えられている.収縮期前方運動は左室流出路狭窄が生じていることを意味しており,主に閉塞性肥大型心筋症で生じる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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