文献詳細
文献概要
連載 生理検査のアーチファクト・10
—心電図⑤—回転ムラ様な波形を認めたホルター心電図
著者: 長山医1
所属機関: 1心臓血管研究所付属病院臨床検査室
ページ範囲:P.1372 - P.1373
文献購入ページに移動こんなアーチファクトを知っていますか?
この心電図(図1a)は,ホルター(Holter)心電図の波形である.P波が連続してみられ,P波の後にQRS波がないことから,完全房室ブロック(advanced A-V block)の心電図であるが,P波に不自然さを感じないだろうか?
房室ブロックが起きている部分のP-P間隔が徐々に短くなっており,完全房室ブロックでは生理学的に考えられないことである.また,P波の幅も狭くなり,完全房室ブロックの部分だけが縮んだ心電図を呈している.比較として,ほかの時間帯で記録した完全房室ブロックの心電図を図1bに示す.図1aはアーチファクトであるが,現在のホルター心電図では非常にまれな現象である.
この心電図(図1a)は,ホルター(Holter)心電図の波形である.P波が連続してみられ,P波の後にQRS波がないことから,完全房室ブロック(advanced A-V block)の心電図であるが,P波に不自然さを感じないだろうか?
房室ブロックが起きている部分のP-P間隔が徐々に短くなっており,完全房室ブロックでは生理学的に考えられないことである.また,P波の幅も狭くなり,完全房室ブロックの部分だけが縮んだ心電図を呈している.比較として,ほかの時間帯で記録した完全房室ブロックの心電図を図1bに示す.図1aはアーチファクトであるが,現在のホルター心電図では非常にまれな現象である.
掲載誌情報