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文献詳細

雑誌文献

検査と技術45巻2号

2017年02月発行

病気のはなし

肺癌

著者: 金子昌弘1

所属機関: 1公益財団法人 東京都予防医学協会 健康支援センター

ページ範囲:P.92 - P.98

文献概要

Point

●肺癌では年間7万人以上が死亡している.喫煙者の肺癌死亡率は非喫煙者の約5倍であり,肺癌撲滅には禁煙が重要である.

●肺癌には腺癌,扁平上皮癌,小細胞癌,大細胞癌などがあり,進展形式や検査所見も異なる.

●末梢発生の肺癌では初期には無症状で,進展に伴い咳,血痰,呼吸困難,胸痛などが出現する.

●肺癌の発見はX線やCTでの画像診断が有力で,確定診断には気管支鏡などでの生検が必要である.すりガラス結節に関しては,定期的な経過観察も行われる.

●病期Ⅰ期には手術,Ⅱ期,Ⅲ期には手術,放射線,化学療法の組み合わせによる治療,Ⅳ期では化学療法が行われる.肺癌全体の生存率は低いが,Ⅰ期の5年生存率は80%台と高く,肺癌の治療成績向上には検診での早期発見が重要である.

参考文献

1)長谷川好規:肺癌の病因.日内会誌 103:1261-1266,2014
2)日本肺癌学会(編):病理診断.臨床・病理 肺癌取扱い規約,第7版.金原出版,2010
3)国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター:がん情報サービス 最新がん統計(http://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html)(2016年10月12日アクセス)
4)佐藤光夫,長谷川好規:腫瘍随伴症候群—基礎と臨床の最新研究動向.日本臨床 増刊号 最新肺癌学 71(Suppl 6):186-191,2013
5)国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター:がん情報サービス 肺がん(http://ganjoho.jp/public/cancer/lung/treatment_option.html)(2016年10月12日アクセス)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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