icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術45巻2号

2017年02月発行

臨床検査のピットフォール

輸血検査:試験管法による凝集判定は,目合わせが大切!

著者: 杉本達哉1

所属機関: 1東海大学医学部付属病院臨床検査技術科輸血室

ページ範囲:P.164 - P.167

文献概要

輸血検査における試験管法の必要性

 近年,輸血検査で自動機器を利用する施設は増加している1).輸血検査自動機器(以下,自動機器)を使用することで,検査試薬の分注ミスを防止したり,検査結果を病院システムへ自動転送することにより,検査過誤防止が期待できる2).また,自動機器の利用により,検査業務の効率化が図られる.さらに,検査精度が向上することで,輸血医療の安全性に寄与することが可能である.

 一方,自動機器で全ての検査が完結できるわけではなく,検査結果が判定保留となった場合には,その原因を考え,対処する必要がある.加えて,自動機器のトラブル発生時には,血液型検査など,早急に検査を実施しなくてはならない.このような場合,試験管法を実施し,凝集の判定を行わなければならない.また,検査者間で結果の相違が生じないよう,凝集判定の統一を図ることが重要である.

参考文献

1)日本臨床衛生検査技師会:平成27年度日臨技臨床検査精度管理調査報告書Summary27,2016
2)西野主眞:各種自動輸血検査装置の原理と特徴.Med Technol 39:1458-1464,2011
3)日本輸血・細胞治療学会:輸血テクニカルセミナー2015 Ver1.2(http://yuketsu.jstmct.or.jp/wp-content/uploads/2016/02/8b25ecd5ac719735a1a2b4782f190d4d.pdf)(2016年10月26日アクセス)
4)日本臨床衛生検査技師会(監修):輸血・移植検査技術教本.丸善出版,pp22-29,2016

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら