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増刊号 一般検査ベーシックマスター 第2部 一般検査の「質」を保つTips&Techniques Situation 2—検査の実施 穿刺液検査
—検査の質を保つためのテクニック—細胞鑑別:穿刺液検査編
著者: 竹村浩之1
所属機関: 1順天堂大学医学部附属順天堂医院臨床検査部
ページ範囲:P.360 - P.366
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穿刺液検査において,生体の一部に液体の貯留が認められる場合,特に胸水や腹水では,まず滲出液か濾出液かを鑑別することが,診断上,大いに参考になる.また,体腔液中に増加する細胞成分は疾患・病態によって異なるため,細胞成分の分類は,重要な検査情報である.特に腫瘍性疾患において体腔液中に腫瘍細胞を認めるか否かは,病期診断や治療法の決定の根拠となる.臨床側が患者の病態を把握し早急に正しい治療を進めていくためには,われわれ検査技師が迅速かつ正確な検査結果を提供しなければならない.そのためには,細胞を観察するための標本を正確に作製することはいうまでもないが,細胞を観察する際の鑑別ポイントや間違いやすい細胞についてしっかりと把握し,「細胞を見る目」を養うことが重要となってくる.
穿刺液検査において,生体の一部に液体の貯留が認められる場合,特に胸水や腹水では,まず滲出液か濾出液かを鑑別することが,診断上,大いに参考になる.また,体腔液中に増加する細胞成分は疾患・病態によって異なるため,細胞成分の分類は,重要な検査情報である.特に腫瘍性疾患において体腔液中に腫瘍細胞を認めるか否かは,病期診断や治療法の決定の根拠となる.臨床側が患者の病態を把握し早急に正しい治療を進めていくためには,われわれ検査技師が迅速かつ正確な検査結果を提供しなければならない.そのためには,細胞を観察するための標本を正確に作製することはいうまでもないが,細胞を観察する際の鑑別ポイントや間違いやすい細胞についてしっかりと把握し,「細胞を見る目」を養うことが重要となってくる.
参考文献
1)亀井敏昭,岡村宏:体腔病変の病理と細胞診.Med Technol 33:1390-1403,2005
2)坂本穆彦(編):細胞診を学ぶ人のために,第5版.医学書院,2011
3)伊藤機一(監),稲垣清剛,稲垣勇夫(著):一般領域における穿刺液細胞アトラス.医歯薬出版,1994
4)日本臨床衛生検査技師会:一般検査技術教本.日本臨床衛生検査技師会,2012
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