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文献詳細

雑誌文献

検査と技術45巻3号

2017年03月発行

文献概要

増刊号 一般検査ベーシックマスター 第2部 一般検査の「質」を保つTips&Techniques Situation 3—結果と報告 髄液検査

—こんな症例と遭遇したとき,あなたならどうする?—計算盤内で細菌を認めた場合

著者: 金城和美1

所属機関: 1琉球大学医学部附属病院検査・輸血部

ページ範囲:P.408 - P.411

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Quality Controlのために

 計算盤内に細菌を認めた場合(図1),もっとも考えられる病態は細菌性髄膜炎である.細菌性髄膜炎は緊急対応を要する疾患として位置づけられており,早期の診断と適切な抗菌薬治療は患者の転帰に大きく影響する.また,髄液細胞は採取後の変性が著しいため,採取後1時間以内には細胞検査を実施しなければならない1).担当技師は細菌性髄膜炎の可能性が認められた時点で,迷わず,臨床への第一報の報告を行い,次の検査へと速やかに進めることが重要である.

参考文献

1)日本臨床衛生検査技師会髄液検査法編集ワーキンググループ(編):髄液検査法2002.日本臨床衛生検査技師会,pp22-23,2002
2)日本臨床衛生検査技師会(監):髄液検査技術教本.丸善出版,pp8-12,50-56,2015
3)日本神経学会,日本神経治療学会,日本神経感染症学会(監),細菌性髄膜炎診療ガイドライン作成委員会(編):細菌性髄膜炎診療ガイドライン2014.南江堂,2015
4)工藤真理子,手代森隆一,佐藤舞,他:髄液細胞増多が伴わなかったB群溶連菌性髄膜炎の1成人例.医学検査 65:304-308,2016
5)松永健司:小児のウイルス性髄膜炎—エンテロウイルス性髄膜炎とムンプス髄膜炎との比較検討.小児感染免疫 19:157-163,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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