文献詳細
増刊号 一般検査ベーシックマスター
第2部 一般検査の「質」を保つTips&Techniques Situation 3—結果と報告 穿刺液検査
—こんな症例と遭遇したとき,あなたならどうする?—鏡検時に細胞集塊を認めた場合
著者: 三橋太1
所属機関: 1日本医科大学付属病院臨床検査部
ページ範囲:P.416 - P.418
文献概要
一般検査領域における穿刺液細胞の検査は,細胞数の算定が基本であり,近年では自動血球分析装置によって算定を実施している施設もある.しかし,穿刺液における細胞分画はさまざまな病態を推測できることから重要であり,塗抹標本による分画を実施していない場合,従来からのフックス・ローゼンタール(Fuchs-Rosenthal)計算盤を使用した鏡検による算定において,計算盤上で可能な限り分画することが推奨されている1).鏡検時にしばしば認められる細胞集塊については,病態を推測するうえで多くの情報を有しているため注意深く観察し,塗抹標本の作製や,細胞診検査の必要性を臨床に伝えることなどが重要である.
参考文献
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