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文献詳細

雑誌文献

検査と技術45巻4号

2017年04月発行

文献概要

技術講座 遺伝子・染色体検査

—step up編—高解像度融解曲線分析(HRM)法を用いた遺伝子変異解析のポイントと注意点

著者: 宮原悠太1 岡山直子1

所属機関: 1山口大学医学部附属病院検査部

ページ範囲:P.456 - P.461

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Point

●融解曲線分析とは,二本鎖DNAに結合する蛍光色素を用いて,低温から高温に変化する過程で,二本鎖DNAが熱変性により一本鎖DNAに分離する現象を蛍光強度で捉える手法で,SNPsや欠失/挿入などを解析することが可能である.

●高解像度融解曲線分析(HRM)法は,高い精度と汎用性をもちながら,その他の遺伝子解析技術に比べ複雑な手技を必要とせず,比較的安価であるなどの特徴をもつことから,有用性が高い手法である.

●解析結果は,PCR産物の長さやSNPsの種類,変異の位置などの条件に左右されることが多いため,プライマー作成時に注意が必要である.

参考文献

1)Borràs E, Jurado I, Hernan I, et al : Clinical pharmacogenomic testing of KRAS, BRAF and EGFR mutations by high resolution melting analysis and ultra-deep pyrosequencing. BMC Cancer 11:406,2011
2)Pichler M, Balic M, Stadelmeyer E, et al : Evaluation of high-resolution melting analysis as a diagnostic tool to detect the BRAF V600E mutation in colorectal tumors. J Mol Diagn 11:140-147,2009
3)宮原悠太,岡山直子,鉄田有希乃,他:リアルタイムPCR装置ViiA7を用いたHRM法によるKRAS,BRAF変異解析.日臨検自動化会誌 38:578,2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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