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疾患と検査値の推移
播種性血管内凝固症候群(DIC)—血算,凝固線溶一般検査,および種々の分子マーカー
著者: 窓岩清治1
所属機関: 1東京都済生会中央病院臨床検査医学科
ページ範囲:P.470 - P.477
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●播種性血管内凝固症候群(DIC)は,固形癌や造血器腫瘍,感染症などが主な原因となり,血液凝固系が過度に活性化された病態である.
●DICをきたす基礎疾患が線維素溶解系(線溶系)にも影響を及ぼすために,DICの病態が修飾される.
●DICの診断には,血小板数や凝固線溶一般検査に加えて,トロンビン−アンチトロンビン複合体(TAT)や可溶性フィブリンモノマー(SF)などの凝固系分子マーカーが用いられる.
●プラスミン-α2-プラスミンインヒビター複合体(PIC)や,プラスミノゲンアクチベータインヒビター-1(PAI-1),白血球エラスターゼによる架橋化フィブリン分解産物(e-XDP)などの分子マーカーは,DICの病型や生命予後を予測するうえで有用である.
●播種性血管内凝固症候群(DIC)は,固形癌や造血器腫瘍,感染症などが主な原因となり,血液凝固系が過度に活性化された病態である.
●DICをきたす基礎疾患が線維素溶解系(線溶系)にも影響を及ぼすために,DICの病態が修飾される.
●DICの診断には,血小板数や凝固線溶一般検査に加えて,トロンビン−アンチトロンビン複合体(TAT)や可溶性フィブリンモノマー(SF)などの凝固系分子マーカーが用いられる.
●プラスミン-α2-プラスミンインヒビター複合体(PIC)や,プラスミノゲンアクチベータインヒビター-1(PAI-1),白血球エラスターゼによる架橋化フィブリン分解産物(e-XDP)などの分子マーカーは,DICの病型や生命予後を予測するうえで有用である.
参考文献
1)Madoiwa S, Someya T, Hironaka M, et al : Annexin 2 and hemorrhagic disorder in vascular intimal carcinomatosis. Thromb Res 119:229-240,2007
2)Madoiwa S : Recent advances in disseminated intravascular coagulation : endothelial cells and fibrinolysis in sepsis-induced DIC. J Intensive Care 3:8,2015
3)Madoiwa S, Nunomiya S, Ono T, et al : Plasminogen activator inhibitor 1 promotes a poor prognosis in sepsis-induced disseminated intravascular coagulation. Int J Hematol 84:398-405,2006
4)Madoiwa S, Tanaka H, Nagahama Y, et al : Degradation of cross-linked fibrin by leukocyte elastase as alternative pathway for plasmin-mediated fibrinolysis in sepsis-induced disseminated intravascular coagulation. Thromb Res 127:349-355,2011
5)朝倉英策,高橋芳右,内山俊正,他:日本血栓止血学会DIC診断基準暫定案.日血栓止血学会誌 25:629-646,2014
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