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文献詳細

雑誌文献

検査と技術45巻4号

2017年04月発行

文献概要

連載 生理検査のアーチファクト・3

—超音波検査③—剝離内膜のように見える多重エコー

著者: 種村正1

所属機関: 1心臓血管研究所付属病院臨床検査室

ページ範囲:P.486 - P.488

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こんなアーチファクトを知っていますか?

 Valsalva洞〜上行大動脈内に見える帯状エコーは何でしょうか?(図1)

 一見すると可動性があり大動脈解離の剝離内膜(intimal flap)のように見えるが,線状ではなくぼんやりした帯状に見えることから,アーチファクトのようにも見える.このような可動性があるエコー像が描出されたら,まず,Mモード法で動態を観察することが重要である.Mモード法で見ると,収縮期には厚みが増して大動脈前壁に近づき,拡張末期には厚みが薄くなって大動脈後壁に近づいていることがわかる.なおかつ,その動態は大動脈前壁の動きに似ているが,その振幅がより大きいことがわかる(図2).これらの特徴は,多重エコーであることを示している.

参考文献

1)日本超音波検査学会:超音波基礎技術テキスト.超音波検技 37 2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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