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文献詳細

雑誌文献

検査と技術45巻5号

2017年05月発行

文献概要

技術講座 生化学

血清アルブミンBCG測定法—教育現場で教える測定法のポイント

著者: 髙濱眞紀子1 伊藤昭三1

所属機関: 1新渡戸文化短期大学臨床検査学科

ページ範囲:P.528 - P.533

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Point

●血清アルブミン測定は,ブロムクレゾールグリーン(BCG)やブロムクレゾールパープル(BCP)などの色素結合法が実用化されている.色素結合法の原理は,蛋白誤差を利用した方法である.

●BCG法は,pH,界面活性剤,色素濃度で測定値が変動するが,クエン酸緩衝液(pH 4.2),Briji35(非イオン性界面活性剤)を用いた1ポイント法が簡便でかつ標準物質が入手しやすいことにより,多くの施設で使用されていた.

●BCG法の問題点は,α2-グロブリンなどの急性期蛋白質にも反応性があり,偽高値となることである.

参考文献

1)渡邊明治(編著):臨床アルブミン学.メディカルレビュー社,1999
2)Bracken JS, Klotz IM : A simple method for the rapid determination of serum albumin. Am J Clin Pathol 23:1055-1058,1953
3)Rodkey FL : Direct spectrophotometric determination of albumin in human serum. Clin Chem 11:478-487,1965
4)Dumas BT, Watson WA, Biggs HG : Albumin standards and the measurement of serum albumin with bromcresol green. 1971. Clin Chim Acta 258:21-30,1997
5)日本臨床検査医学会血清アルブミン定量値ワーキンググループ:血清アルブミン測定についての提言書—BCG法とBCP改良法による測定値の差の取り扱い方.日本臨床検査医学会,2013
6)奥村伸生:第Ⅲ章2.タンパク ⅡアルブミンおよびA/G比.浦山修,中山年正,入野勤,他:臨床検査学講座 臨床化学検査学,第3版.医歯薬出版,p160,2010
7)福岡良男(企画),大森昭三,五味邦英,伊藤昭三(編):教科書では知り得ない臨床化学の知識.近代出版,1991
8)北村元仕,仁科甫啓(編著):実践臨床化学(増補版).医歯薬出版,1994
9)伊藤昭三:血清総蛋白(TP)測定—教育現場で教えるビウレット法のポイント.検と技 43:578-584,2015
10)村本良三:血清アルブミン定量法.臨検 48:537-544,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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