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文献詳細

雑誌文献

検査と技術45巻6号

2017年06月発行

臨床医からの質問に答える

DLco検査は,なぜ肺活量が少ないとできないのですか?

著者: 田村東子1

所属機関: 1虎の門病院臨床生理検査部

ページ範囲:P.654 - P.656

文献概要

はじめに

 肺拡散能力検査は,肺胞から肺胞毛細血管膜を通って血液中に至るまでのガスの拡散しやすさを評価する呼吸機能検査である.本来は酸素の拡散を測りたいが,それは難しいため,指標とするガスには一酸化炭素(CO)を用いて,一酸化炭素肺拡散能力(diffusing capacity of the lung for carbon monoxide:DLco)を測定している.

 DLcoの測定方法は,1回呼吸法(single breath method),恒常状態法(steady state method),再呼吸法(rebreathing method),連続呼気採取法(intrabreath method)などがある.このうち1回呼吸法は測定時間が短く,測定値のバラツキも少ないという理由から,現在最も普及している.

参考文献

1)日本呼吸器学会肺生理専門委員会(編):呼吸機能検査ガイドライン—スパイロメトリー,フローボリューム曲線,肺拡散能力.日本呼吸器学会,2004
2)田口善夫(著),羽白高(監),柴田正慶(編):ココが知りたい!!スパイロメトリーの基本と秘訣! 克誠堂出版,2010
3)日本呼吸器学会肺生理専門委員会(編):臨床呼吸機能検査,第7版.メディカルレビュー社,pp65-77,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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