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文献詳細

雑誌文献

検査と技術45巻6号

2017年06月発行

文献概要

Q&A 読者質問箱

HPLC法によるHbA1c測定において,変異ヘモグロビンを正確に検出するコツを教えてください.

著者: 宮下徹夫1

所属機関: 1日本大学医学部附属板橋病院臨床検査部

ページ範囲:P.657 - P.659

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Q HPLC法によるHbA1c測定において,変異ヘモグロビンを正確に検出するコツを教えてください.

A 日常の臨床検査におけるHbA1c(hemoglobin A1c)測定によく用いられるHPLC(high performance liquid chromatography)法では,そのクロマトグラムに異常なピークが観察されることがあります.その原因の多くは変異ヘモグロビン(hemoglobin:Hb)によるものであることは皆さんよくご承知のことと思いますが,この度のご質問に一言でお答えするとしたら,「HbA1c測定用HPLCで変異Hbを正確に検出することは不可能です」となります.これについては本誌36巻1号(2008年1月)の「臨床医からの質問に答える」のコーナーで詳しく述べています1)が,あらためてわかりやすく解説したいと思います.

参考文献

検査:HPLC法と免疫法とでの挙動.検と技 36:69-74,2008
2)原野恵子:日本人に多く見いだされるヘモグロビン変異体.川崎医療福祉会誌 1:125-130,1991
3)宮下徹夫:HbA1c測定におけるヘモグロビンバリアントの検出について.日臨検自動化会誌 41:143-150,2016

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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