icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術45巻6号

2017年06月発行

文献概要

オピニオン

現代のニーズに適した臨床検査技師教育

著者: 長村洋一1

所属機関: 1鈴鹿医療科学大学保健衛生学部

ページ範囲:P.664 - P.665

文献購入ページに移動
医療全般のなかで臨床検査技師が担っている役割

 私は長年臨床検査技師教育に携わってきたが,そうした私の経験から臨床検査技師教育に何が必要かについて言及するとすれば,極めて単純ではあるが“時代の要求する人材の供給”である.衛生検査技師から始まった臨床検査技師の歴史を教育サイドから見てきて,私は,医療現場において,臨床検査技師は,医師と同じようなレベルで病院内全体の流れを的確に判断できる人材として,抜群の能力を有していると判断している.

 病院の大きな業務は,患者の診断と治療であるが,そのどの段階においても臨床検査データが必須の要素である.臨床検査技師はいまや化学検査,生理検査,病理検査,MRIや内視鏡検査まで,ほとんど全ての検査に携わることができる.したがって,院内で訓練を積めば,患者の健康状態の判断が医師と同じような範疇でできる.臨床検査技師にこのような能力があることは,大学病院などの医療技術部長の多くを臨床検査技師が担っているという事実から推測できる.私は,このように院内の重要な部門のまとめ役になることを想定して教育を行うことが,臨床検査技師教育に大切なことの一つと考えている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら