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「“風疹ゼロ”プロジェクト」始動!
著者: 奥田美加1 平原史樹1
所属機関: 1独立行政法人国立病院機構横浜医療センター産婦人科
ページ範囲:P.808 - P.811
文献購入ページに移動読者の皆さんは,自分に風疹抗体があるかどうか知っているだろうか.2013年に風疹の流行があり,患者の中心は成人男性であったことを知っているだろうか.医療機関での勤務や実習の前に,風疹や麻疹,その他の感染症の抗体検査を実施する施設は少なくないと思うが,抗体陰性と言われた人は,ちゃんと予防接種を受けただろうか.
妊娠中,特に妊娠初期に風疹ウイルスに感染すると,胎児に影響を及ぼし,白内障や先天性心疾患,難聴などをもって生まれてくることがある.先天性風疹症候群(congenital rubella syndrome:CRS)と呼ばれるこの疾患は,発生を防ぎ,なくすことが期待できる数少ない先天異常の1つである.本稿では,「“風疹ゼロ”プロジェクト」の始動を受け,風疹とCRSについて私たちが知っておくべきことを解説する.
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