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検査と技術45巻8号

2017年08月発行

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トピックス

「“風疹ゼロ”プロジェクト」始動!

著者: 奥田美加1 平原史樹1

所属機関: 1独立行政法人国立病院機構横浜医療センター産婦人科

ページ範囲:P.808 - P.811

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はじめに

 読者の皆さんは,自分に風疹抗体があるかどうか知っているだろうか.2013年に風疹の流行があり,患者の中心は成人男性であったことを知っているだろうか.医療機関での勤務や実習の前に,風疹や麻疹,その他の感染症の抗体検査を実施する施設は少なくないと思うが,抗体陰性と言われた人は,ちゃんと予防接種を受けただろうか.

 妊娠中,特に妊娠初期に風疹ウイルスに感染すると,胎児に影響を及ぼし,白内障や先天性心疾患,難聴などをもって生まれてくることがある.先天性風疹症候群(congenital rubella syndrome:CRS)と呼ばれるこの疾患は,発生を防ぎ,なくすことが期待できる数少ない先天異常の1つである.本稿では,「“風疹ゼロ”プロジェクト」の始動を受け,風疹とCRSについて私たちが知っておくべきことを解説する.

参考文献

1)加藤茂孝:人類と感染症の歴史.丸善出版,p115,2013
2)国立感染症研究所:先天性風しん症候群(CRS)の報告1999年4月〜2014年10月(http://www.niid.go.jp/niid/ja/rubella-m-111/rubella-top/700-idsc/5072-rubella-crs-20141008.html)(2017年6月2日アクセス)
3)国立感染症研究所:風疹 発生動向調査(https://www.niid.go.jp/niid/ja/rubella-m-111/700-idsc/2131-rubella-doko.html)(2017年6月2日アクセス)
4)国立感染症研究所:麻疹および風疹の予防接種状況・抗体保有状況—2015年度感染症流行予測調査(暫定結果)図4.IASR 37:72-74,2016(https://www.niid.go.jp/niid/images/iasr/2016/04/434r08f04.gif)(2017年6月2日アクセス)
5)一般社団法人日本環境感染学会ワクチンに関するガイドライン改訂委員会:医療関係者のためのワクチンガイドライン,第2版.日本環境感染学会,2014(http://www.kankyokansen.org/modules/news/index.php?content_id=106)(2017年6月2日アクセス)
6)日本産婦人科医会:“風疹ゼロ”プロジェクト キックオフ! 2020年 東京オリンピック・パラリンピックに向けて(http://www.jaog.or.jp/rubella/)(2017年6月2日アクセス)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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