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文献詳細

雑誌文献

検査と技術45巻8号

2017年08月発行

文献概要

FOCUS

血液形態学の内部精度管理

著者: 石井清1 勝間久夫2

所属機関: 1順天堂大学医学部附属練馬病院臨床検査科 2株式会社エスアールエル院内事業部順天堂練馬病院

ページ範囲:P.820 - P.823

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はじめに

 精度管理とは,正確度(真値との近さ)と精密度(繰り返し測定したときのバラツキ度合い)を管理することであり,施設内で測定結果を比較する“内部精度管理”と,同一条件下の試料を基準として広域で測定結果を比較する“外部精度管理”がある.臨床検査分野では,一般的に管理試薬(日本臨床検査標準協議会が認める標準法に基づいて値付けされた標準物質)を用いて測定機器や試薬の管理を行っている.

 一方,形態学においては標準細胞が存在せず,各種アトラスを参照して細胞を識別しているのが現状である.血液形態学では,血液細胞の形態標準化が,2001年より日本検査血液学会(The Japanese Society for Laboratory Hematology:JSLH),日本臨床検査医学会,日本臨床衛生検査技師会の3団体合同で進められており,JSLH標準化委員会で提案した判定基準に準拠した細胞1,2)を標準細胞としている.

参考文献

1)坂場幸治:血液形態検査の標準化に向けて—学会および技師会の活動.臨検 57:178-187,2013
2)日本検査血液学会標準化委員会ホームページ(http://www.jslh-sc.com)(2017年4月18日アクセス)
3)Horiuchi Y, Tabe Y, Idei M, et al : The use of CellaVision competency software for external quality assessment and continuing professional development. J Clin Pathol 64:610-617,2011
4)三ツ橋雄之:バーチャルスライドの血液形態検査標準化への応用.臨検 57:188-192,2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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