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文献概要
はじめに
米国で2010年に発表された「甲状腺細胞診ベセスダシステム」1)(「The Bethesda System for Reporting Thyroid Cytopathology」2))(以下,TBS)は,2008年から米国の病理医を中心に検討され完成した甲状腺細胞診の新しい報告様式である.その後急速に普及し,現在では甲状腺細胞診の世界標準となっている.日本では,2015年に改訂された「甲状腺癌取扱い規約第7版」3)(以下,第7版)がTBSに準拠した細胞診の報告様式を採用している.ただし,第7版の報告様式ではわが国の現状に合わせてTBSに若干の修正が加えられている.本稿では両者の特色や相違について解説する.
米国で2010年に発表された「甲状腺細胞診ベセスダシステム」1)(「The Bethesda System for Reporting Thyroid Cytopathology」2))(以下,TBS)は,2008年から米国の病理医を中心に検討され完成した甲状腺細胞診の新しい報告様式である.その後急速に普及し,現在では甲状腺細胞診の世界標準となっている.日本では,2015年に改訂された「甲状腺癌取扱い規約第7版」3)(以下,第7版)がTBSに準拠した細胞診の報告様式を採用している.ただし,第7版の報告様式ではわが国の現状に合わせてTBSに若干の修正が加えられている.本稿では両者の特色や相違について解説する.
参考文献
1)Ali SZ,Cibas ES(編),坂本穆彦(監訳):甲状腺細胞診ベセスダシステム.シュプリンガー・ジャパン,2011
2)Ali SZ, Cibas ES (ed) : The Bethesda System for Reporting Thyroid Cytopathology, Definitions, Criteria and Explanatory Notes. Springer, New York, 2010
3)日本甲状腺外科学会(編):甲状腺癌取扱い規約,第7版.金原出版,2015
4)廣川満良,鈴木彩奈,樋口観世子:第7版の甲状腺癌取扱い規約における変更点について 甲状腺細胞診の報告様式.日内分泌・甲状腺外会誌 33:83-87,2016
5)日本臨床細胞学会(編):細胞診ガイドライン3 甲状腺・内分泌・神経系 2015年版.金原出版,2015
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