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文献詳細

雑誌文献

検査と技術45巻8号

2017年08月発行

文献概要

Q&A 読者質問箱

尿中バイオマーカー:L型脂肪酸結合蛋白(L-FABP)について教えてください.

著者: 池森(上條)敦子12 木村健二郎3

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学解剖学(機能組織) 2聖マリアンナ医科大学病院腎臓・高血圧内科 3JCHO東京高輪病院

ページ範囲:P.884 - P.886

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Q 尿中バイオマーカー:L型脂肪酸結合蛋白(L-FABP)について教えてください.

A さまざまな作用機序をもつ新規薬剤が次々と開発されているなかで,腎疾患をターゲットとした治療薬の開発は,残念ながら十分に行われていません.こうした薬物療法の問題のみならず,進行した腎疾患には根治的治療法がないことから,腎疾患の進行を抑制するうえでは,早期診断が大変重要になります.腎疾患の進行や腎予後は,糸球体障害よりも尿細管間質障害と強く関連することがわかっています.そのため,尿細管間質障害を早期に診断およびモニタリングできるバイオマーカーは,腎疾患診療に大変有用です.

参考文献

1)Smathers RL, Fritz KS, Galligan JJ, et al : Characterization of 4-HNE modified L-FABP reveals alterations in structural and functional dynamics. PLoS One 7:e38459,2012
2)Kamijo-Ikemori A, Sugaya T, Matsui K, et al : Roles of human liver type fatty acid binding protein in kidney disease clarified using hL-FABP chromosomal transgenic mice.Nephrology (Carlton) 16:539-544,2011
3)薬剤性腎障害の診療ガイドライン作成委員会:薬剤性腎障害診療ガイドライン2016 総論1 薬剤性腎障害の定義・分類・診療の概論.日腎会誌 58:493,2016

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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