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文献詳細

雑誌文献

検査と技術46巻1号

2018年01月発行

文献概要

技術講座 生理

上肢の神経伝導検査に必要な解剖学的知識と検査の基礎

著者: 山内孝治1

所属機関: 1大隈病院臨床検査科

ページ範囲:P.18 - P.27

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Point

●神経伝導検査(NCS)において,検査対象となる神経の走行やその支配などの解剖学的な構造をできるだけ正確に把握しておくことは,障害の部位や範囲の鑑別,臨床症状の判別において重要である.

●運動神経伝導検査(MCS)や感覚神経伝導検査(SCS)の原理や電気生理学的特徴を正しく理解することは,検査技術とともに検査の精度や信頼性を確保するうえで必要となる.

●潜時,振幅,持続時間の計測は,活動電位の評価の基本であり,それぞれの臨床的解釈を理解しておくことは,臨床診断,疾患の鑑別や重症度の客観的評価として重要である.

参考文献

1)山内孝治:知っておきたい神経伝導検査 基本的な検査方法とその注意点.Med Technol 30:532-540,2002
2)桑原聡:末梢神経伝導検査総論:理論と実際.松浦雅人(編):臨床神経生理検査の実際,第1版.新興医学出版社,pp246-250,2007
3)山内孝治:神経伝導検査(上肢編).松浦正人(編):臨床神経生理検査の実際,第1版.新興医学出版社,pp258-268,2007
4)山内孝治:誌上実習 神経伝導検査 3.検査の実際 1)上肢の検査のポイント.Med Technol 43:126-138,2015
5)山内孝治:筋電計 6.1誘発筋電図.富田豊,正門由久,高橋修(編):臨床検査技師に必要な生理検査機器の常識—実例から学ぶとっさの判断.丸善出版,2009
6)Bolton CF, Carter KM : Human sensory nerve compound action potential amplitude : variation with sex and finger circumference. J Neurol Neurosurg Psychiatry 43:925-928,1980
7)Kimura J(著),栢森良二(訳):神経・筋疾患の電気診断学—原理と実際,初版.西村書店,1989
8)山内孝治:運動神経伝導検査 上肢.正門由久,高橋修(編):神経伝導検査ポケットマニュアル,第1版.医歯薬出版,pp41-56,2013
9)Delagi EF, Perotto A(著),田島達也(監訳),栢森良二(訳):筋電図のための解剖ガイド—四肢,第2版.西村書店,1985
10)上田敏(監訳),大川弥生(訳):末梢神経の診かた—写真でみる診断マニュアル,第1版.HBJ出版局,1994
11)山内孝治:末梢神経伝導検査.第38回日本臨床神経生理学会技術講習会テキスト,pp187-217,2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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