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文献詳細

雑誌文献

検査と技術46巻1号

2018年01月発行

連載 生理検査のアーチファクト・11

—脳波検査①—眼球運動による脳波のアーチファクト

著者: 石郷景子1

所属機関: 1大垣市民病院医療技術部診療検査科生理機能検査室

ページ範囲:P.61 - P.64

文献概要

脳波検査のアーチファクトとは

 脳波検査をするにあたり重要なことは,正しい電極装着,正しい記録(賦活も含めて),突発波であるか,アーチファクトであるかの鑑別である.ただ記録するだけでは,正確な記録とはいえない.脳波波形を判読できる技量をつけるのも重要である.まずは典型的な波形やアーチファクトを覚えること,症例波形を数多く見ることで経験的に正常脳波と異常脳波を覚えることに尽きると思う.今月号からは,5回にわたり,脳波検査のアーチファクトについて紹介する.

 脳波のアーチファクトとは,脳波以外の全ての雑音またはノイズをいう.アーチファクトは,大きく分けて3つに分類できる.表1に示すように生体現象によるもの,環境に起因するもの,脳波計に起因するものである.脳波は非常に微小な電位であり,脳波記録には脳波以外から発生する電位が混入しやすいため,最小限の混入にとどめる必要がある.また,アーチファクトなのか脳波であるのか見極める目も必要になってくる.

参考文献

1)大熊輝雄:臨床脳波学,第5版.医学書院,pp60-66,1999
2)宇城研悟:特集 臨床脳波を行う技術師のために アーチファクト対策.臨神生 42:393-398,2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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