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文献詳細

雑誌文献

検査と技術46巻2号

2018年02月発行

文献概要

Q&A 読者質問箱

HLAの表記法について教えてください.

著者: 中村潤子1 松橋美佳2

所属機関: 1東京大学医学部附属病院輸血部 2埼玉県立大学保健医療福祉学部健康開発学科検査技術科学専攻

ページ範囲:P.176 - P.178

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Q HLAの表記法について教えてください.

A ヒト第6染色体短腕上には,主要組織適合遺伝子複合体(major histocompatibility complex:MHC)と呼ばれる移植の成否や免疫応答にかかわる重要な遺伝子群が存在しています.ヒトのMHCは,ヒト白血球抗原(human leukocyte antigen:HLA)と呼ばれており,クラスⅠに属する抗原(A,B,C)とクラスⅡに属する抗原(DR,DP,DQ)に分類されますが,それぞれの遺伝子座ごとに著しい多型性が認められます.臓器および造血幹細胞移植に際して,ドナーとレシピエント間のHLA型の不一致が拒絶反応を誘導することや,輸血や妊娠時などにはしばしばHLAに対して抗体を産生することが知られています.そのため,HLA検査は,臓器・造血幹細胞移植や血小板輸血においてドナーとレシピエント間の適合性を判定するのに必須の検査となっています.また,HLA型は,多種の自己免疫疾患と強い相関を示し,各種疾患の発症機序解明などにおいてもその検査は重要な意義をもちます.

参考文献

1)WHO Committee : Nomenclature Committee for Factors of the HLA System.(http://hla.alleles.org/nomenclature/naming.html)(2017年10月3日アクセス)
2)日本組織適合性学会:HLA標準化委員会(http://jshi.umin.ac.jp/standarization/index.html)(2017年10月3日アクセス)
1)猪子英俊,笹月健彦,十字猛夫(監),大谷文雄,木村彰方,小林賢,他(編):移植・輸血検査学.講談社サイエンティフィク,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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