文献詳細
文献概要
増刊号 感染症クイックリファレンス 原因微生物 グラム陰性桿菌
Klebsiella pneumoniae & K. oxytoca
著者: 中村竜也1
所属機関: 1神戸大学医学部附属病院検査部・感染制御部
ページ範囲:P.226 - P.227
文献購入ページに移動学名 Klebsiella pneumoniae & K. oxytoca(クレブシエラ・ニューモニエ&クレブシエラ・オキシトカ)
和名 肺炎桿菌(K. pneumoniae)
◎性状と特徴
大きさ0.3〜1.0×0.6〜6.0μmのグラム陰性桿菌で,非運動性である.感染病巣から分離した菌では,莢膜が観察されることがある.寒天培地では24時間培養で,灰白色・半球状・粘調性のある大きなムコイド集落を作る.ムコイド株の場合,菌体の周囲の莢膜が赤染される,または抜けて見える.集落を白金耳で注意深く釣菌すると,数mmに及ぶ粘性のある薄い膜が伸びる(K1産生株).ブドウ糖を発酵的に分解し,ガス産生陽性で,乳糖・白糖を分解する.VP(Voges-Proskauer)テスト陽性でクエン酸塩を利用する.オルニチン脱炭酸反応は陰性,リジン脱炭酸テストは陽性である.K. oxytocaはインドール陽性であることから,ほかのKlebsiella spp.と鑑別可能である.
和名 肺炎桿菌(K. pneumoniae)
◎性状と特徴
大きさ0.3〜1.0×0.6〜6.0μmのグラム陰性桿菌で,非運動性である.感染病巣から分離した菌では,莢膜が観察されることがある.寒天培地では24時間培養で,灰白色・半球状・粘調性のある大きなムコイド集落を作る.ムコイド株の場合,菌体の周囲の莢膜が赤染される,または抜けて見える.集落を白金耳で注意深く釣菌すると,数mmに及ぶ粘性のある薄い膜が伸びる(K1産生株).ブドウ糖を発酵的に分解し,ガス産生陽性で,乳糖・白糖を分解する.VP(Voges-Proskauer)テスト陽性でクエン酸塩を利用する.オルニチン脱炭酸反応は陰性,リジン脱炭酸テストは陽性である.K. oxytocaはインドール陽性であることから,ほかのKlebsiella spp.と鑑別可能である.
参考文献
●岡田淳,他:臨床検査学講座 微生物学/臨床微生物学,第3版.医歯薬出版,2010
●大塚喜人(監):ポイントをバッチリおさえる! らくらく微生物はやしらべノート.INFECT CONTROL 26,メディカ出版,p48,2017
●小栗豊子(編):臨床微生物検査ハンドブック,第5版.三輪書店,2017
●Clin Microbiol Rev, 1995[PMID:8665470]
●European Committee on Antimicrobial Susceptibility Testing(EUCAST) : EUCAST intrinsic resistance and exceptional phenotypes Tables, Expert Rules version 3.1, 2016(http://www.eucast.org/fileadmin/src/media/PDFs/EUCAST_files/Expert_Rules/Expert_rules_intrinsic_exceptional_V3.1.pdf)(2017年12月19日アクセス)
●J Antimicrob Chemother, 2001[PMID:11420342]
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