文献詳細
文献概要
増刊号 感染症クイックリファレンス 原因微生物 原虫
赤痢アメーバ
著者: 奈須聖子1
所属機関: 1神戸市立医療センター中央市民病院臨床検査技術部
ページ範囲:P.270 - P.271
文献購入ページに移動学名 Entamoeba histolytica(エンタモエバ・ヒストリティカ)
和名 赤痢アメーバ
◎性状と特徴1〜3)
赤痢アメーバは腸管寄生性原虫で,赤痢様の腸管感染を引き起こす微生物である.赤痢アメーバ原虫の感染は,赤痢アメーバ囊子(シスト)に汚染された水や食物などを経口摂取することにより成立する.囊子は胃を経て小腸に達し,そこで脱囊子して栄養型となり,分裂を繰り返して大腸に到達する.栄養型原虫は大腸粘膜面に潰瘍性病変を形成する.栄養型原虫の経口摂取によるヒトへの感染はない.
潜伏期は2〜3週間とされるが,数カ月〜数年間に及ぶこともある.
和名 赤痢アメーバ
◎性状と特徴1〜3)
赤痢アメーバは腸管寄生性原虫で,赤痢様の腸管感染を引き起こす微生物である.赤痢アメーバ原虫の感染は,赤痢アメーバ囊子(シスト)に汚染された水や食物などを経口摂取することにより成立する.囊子は胃を経て小腸に達し,そこで脱囊子して栄養型となり,分裂を繰り返して大腸に到達する.栄養型原虫は大腸粘膜面に潰瘍性病変を形成する.栄養型原虫の経口摂取によるヒトへの感染はない.
潜伏期は2〜3週間とされるが,数カ月〜数年間に及ぶこともある.
参考文献
1)国立感染症研究所:アメーバ赤痢 2007年第1週〜2016年第43週.IASR 37:239-240,2016
2)中村(内山)ふくみ,他:見逃すな,寄生虫感染症.臨と微生物 41:315-318,331-333,2014
3)国立感染症研究所:アメーバ赤痢とは(https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/315-amoeba-intro.html)(2017年11月15日アクセス)
4)国立感染症研究所:IDWR速報データ2016年第52週(https://www.niid.go.jp/niid/ja/data/6998-idwr-sokuho-data-j-1652.html)(2017年12月16日アクセス)
5)柳澤如樹:原虫疾患:赤痢アメーバ症.Mod Media 58:237-245,2012
6)赤尾信明:赤痢アメーバ検査.検と技 42:1376-1381,2014
7)熱帯病治療薬研究班:寄生虫症薬物治療の手引き2017,2017
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