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ファンギフローラY・Papanicolaou重染色—真菌形態を確認したいが細胞診標本が1枚しかない場合
著者: 植田清文1
所属機関: 1近畿大学医学部附属病院病院病理部
ページ範囲:P.598 - P.599
文献購入ページに移動はじめに
細胞診標本で真菌様成分が認められた場合,真菌形態を確認するためにGrocott染色が行われる.Grocott染色は真菌検出を目的にした優れた染色法であるが,標本がPapanicolaou染色標本1枚しかない場合,それをGrocott染色してしまうと,Papanicolaou染色標本がなくなることになるので躊躇する.今回,Papanicolaou染色と重染色できる簡便な真菌染色キットであるファンギフローラY(トラストメディカル社)について,その工夫を含めて紹介する.
細胞診標本で真菌様成分が認められた場合,真菌形態を確認するためにGrocott染色が行われる.Grocott染色は真菌検出を目的にした優れた染色法であるが,標本がPapanicolaou染色標本1枚しかない場合,それをGrocott染色してしまうと,Papanicolaou染色標本がなくなることになるので躊躇する.今回,Papanicolaou染色と重染色できる簡便な真菌染色キットであるファンギフローラY(トラストメディカル社)について,その工夫を含めて紹介する.
参考文献
1)古田朋子,木村雅友,大塚佳世,他:アスペルギルス症の1例—真菌用蛍光染色液を用いた重染色の試み.日臨細胞会誌 36:39-43,1997
2)植田清文,木村雅友,土橋千琴,他:アレルギー性真菌性鼻副鼻腔炎の1例.日臨細胞会誌 51:290-294,2012
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