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技術講座 生理
1分間運動負荷ABI検査の有用性
著者: 竹下純平1
所属機関: 1医療法人名古屋澄心会名古屋ハートセンター検査科
ページ範囲:P.628 - P.632
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●末梢動脈疾患(PAD)はアテローム性動脈硬化を主体とする血管病変であり,四肢の末梢血管だけでなく全身の血管に起こりうる病変である.
●早期発見が重要であり,通常のABI検査だけでは診断できない症例もあるため,TASCⅡでは運動負荷ABI検査の実施を推奨している.
●PAD患者における運動負荷ABI検査は有用であるが,循環器および脳血管疾患を抱える患者においては,運動負荷による安全性を考慮する必要がある.
●末梢動脈疾患(PAD)はアテローム性動脈硬化を主体とする血管病変であり,四肢の末梢血管だけでなく全身の血管に起こりうる病変である.
●早期発見が重要であり,通常のABI検査だけでは診断できない症例もあるため,TASCⅡでは運動負荷ABI検査の実施を推奨している.
●PAD患者における運動負荷ABI検査は有用であるが,循環器および脳血管疾患を抱える患者においては,運動負荷による安全性を考慮する必要がある.
参考文献
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