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臨床医からの質問に答える
LDL-C値の測定法には計算式と直接法がありますが,使い分けや注意点はありますか?
著者: 三井田孝1
所属機関: 1順天堂大学大学院医学研究科臨床病態検査医学
ページ範囲:P.794 - P.798
文献購入ページに移動LDL(広義)は,low-density lipoprotein(低比重リポ蛋白)の略称で,比重が1.006〜1.063のリポ蛋白である.LDLはリポ蛋白のなかで最もコレステロール含有率が高く,中間比重リポ蛋白(intermediate-density lipoprotein:IDL,比重1.006〜1.019)と,狭義のLDL(比重1.019〜1.063)に分けられ,LDL分画中のコレステロール濃度をLDLコレステロール(LDL-cholesterol:LDL-C)と呼ぶ.臨床検査では,LDL-Cは広義のLDL分画のコレステロール濃度として測定されている.
「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017年版」1)では,高コレステロール血症をLDL-Cの値に基づき診断する.本ガイドラインでは,10年以内の冠動脈疾患発症率を吹田スコアで計算し,血清脂質の管理目標値を設定する.吹田スコアの計算にはLDL-C値が必要であり,正確な値であることが求められる.臨床的には,LDL-C値は計算式かLDL-C直接法により測定される.
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