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技術講座 輸血・遺伝子検査 シリーズ HLA-DNAタイピング検査・1
—step up編—HLA検査の意義
著者: 中村潤子1
所属機関: 1東京大学医学部附属病院輸血部
ページ範囲:P.855 - P.860
文献購入ページに移動●ヒト白血球抗原(HLA)は第6染色体短腕上に存在する主要組織適合遺伝子複合体(MHC)であり,生体内で最も多型に富み,免疫応答や移植の成否に関与する.
●医療分野におけるHLA検査は,移植におけるドナーとレシピエントの組織適合性,血小板輸血不応時の血小板選択,各種疾患の診断補助の目的で実施される.
●HLA型は従来,リンパ球細胞傷害性試験(lymphocyte cytotoxicity test:LCT)による血清学的検査法で分類されていたが,遺伝子解析技術の進歩により遺伝子レベルでの分類へと変化した.現在はPCR法に基づき遺伝子多型を判定するDNAタイピング法が主流となっている.
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