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文献詳細

雑誌文献

検査と技術46巻8号

2018年08月発行

文献概要

ワンポイントアドバイス

臨床医が喜ぶ尿沈渣結果の付加価値コメント

著者: 田中佳1

所属機関: 1金沢医科大学病院中央臨床検査部

ページ範囲:P.892 - P.893

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尿沈渣結果の付加価値コメント

 尿沈渣結果の付加価値コメントとは,成分報告以上の病因に関する情報1),あるいはその成分の出現における臨床的意義を確実に臨床に伝えることと思われる.その意味では「尿沈渣検査法2010」2)で推奨された糸球体型赤血球(変形赤血球からの名称変更)や外陰部からの混入成分に関するコメント,異型細胞の組織型や病態推定などは有用であり,的確にコメントできるよう研鑽を積む必要がある.

 また,医師が全く予想していない病態を示唆する成分が突然出現することがあり,この場合も臨床的意義が確実に伝わるよう電話連絡や付加価値コメントをすることは重要である.これまで筆者が経験した事例をもとに臨床医が喜ぶ尿沈渣結果の付加価値コメントについて考えてみたい.

参考文献

1)日本臨床衛生検査技師会尿沈渣特集号編集部会:第二部 尿沈渣検査 Ⅰ 求められる尿沈渣検査とは.医学検査 66:18,2017
2)日本臨床衛生検査技師会尿沈渣検査法編集委員会:尿沈渣検査法2010.日本臨床衛生検査技師会,2011
3)永田勝宏,田中佳,松本正美,他:尿路結石を認めなかった2,8-DHA結晶尿の1症例.医学検査 65:695-699,2016

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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