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連載 生理検査のアーチファクト・17
—神経伝導検査②—皮膚温の影響
著者: 伊藤栄祐1
所属機関: 1旭川医科大学病院臨床検査・輸血部
ページ範囲:P.894 - P.896
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図1は,同一健常被検者の手首において正中神経を刺激し,第2指から電位を導出した感覚神経伝導検査の結果である.これらはある1点を除き,全て同じ条件で記録した感覚神経活動電位(sensory nerve action potential:SNAP)の波形であるが,波形①〜③は,見た目にも明らかに形状が異なっており,表1に示す各波形から求めた計測値でも差を認めている.電極位置,電極間距離,フィルター設定および刺激条件などは同じなのに,どうしてこのような変化が起こるのだろうか?
図1は,同一健常被検者の手首において正中神経を刺激し,第2指から電位を導出した感覚神経伝導検査の結果である.これらはある1点を除き,全て同じ条件で記録した感覚神経活動電位(sensory nerve action potential:SNAP)の波形であるが,波形①〜③は,見た目にも明らかに形状が異なっており,表1に示す各波形から求めた計測値でも差を認めている.電極位置,電極間距離,フィルター設定および刺激条件などは同じなのに,どうしてこのような変化が起こるのだろうか?
参考文献
1)木村淳,幸原伸夫:神経伝導検査と筋電図を学ぶ人のために,第1版.医学書院,p16,2008
2)Hodgkin AL, Katz B : The effect of temperature on the electrical activity of the giant axon of the squid. J Physiol 109:240-249,1949
3)橋本修治(著),幸原伸夫(執筆協力):臨床電気神経生理学の基本.診断と治療社,pp110-112,2013
inactivation. Electroencephalogr Clin Neurophysiol 63:371-375,1986
5)園生雅弘,馬場正之(編):神経筋電気診断の実際.星和書店,p26,2004
掲載誌情報