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文献詳細

雑誌文献

検査と技術46巻9号

2018年09月発行

文献概要

増刊号 現場で“パッ”と使える 免疫染色クイックガイド 1章 こんなときどうする? 免疫染色の“困った”を解決 困った② 陽性対照組織も検体組織も染色されない

抗体試薬の選択に問題がある

著者: 柳田絵美衣12

所属機関: 1慶應義塾大学医学部病理学教室 2慶應義塾大学医学部腫瘍センターゲノム医療ユニット

ページ範囲:P.936 - P.939

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抗体の選択ミス

■原理・原因

 図1のように,抗体分子IgGは重いペプチド(H鎖:heavy chain)と軽いペプチド(L鎖:light chain)からなる.H鎖の約3/4,L鎖の半分の構造は類似性が大きいが,残りの部分の構造は分子によって大きく違っている.この部分を可変部といい,この構造の違いが対応できる抗原の選択を担う.つまり,図2のように,可変部の構造と目的の抗原が合致すれば,結合して抗原抗体反応を起こす.しかし,可変部の構造と目的の抗原が一致しなければ,結合できず抗原抗体反応は起こらない.免疫染色を実施しても,一次抗体が抗原と結合できなければ染色は陰性となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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