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文献詳細

雑誌文献

検査と技術46巻9号

2018年09月発行

文献概要

増刊号 現場で“パッ”と使える 免疫染色クイックガイド 2章 目でみる 免疫染色良い例・悪い例

検体の取り扱い

著者: 山田寛1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部腫瘍センターゲノム医療ユニット

ページ範囲:P.1000 - P.1004

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切片の保管温度の差による染色性の比較

■薄切後の抗原劣化

 スライドガラスに拾われた切片は通常,伸展器などでよく乾燥した後にすぐに染色を行う.しかし,研究や検討などで薄切後すぐに染色せずに,数日後から長ければ数カ月後に染色することもある.このとき,同様の抗体,方法で染色しても,薄切直後の切片を用いた染色結果と数カ月後の切片を用いた染色結果では,染色強度や染色性に違いがみられることがある.このことから,パラフィン切片においても,経時的な抗原性の減弱(失活)があることがわかる.これは長期保管によって抗原が空気と接触し酸化することや,熱や紫外線などの影響があるためとされている(図1).

参考文献

1)日本病理学会・ゲノム病理診断検討委員会/ゲノム病理組織取扱い規約委員会作成:ゲノム研究用病理組織検体取扱い規程.一般社団法人日本病理学会,2016

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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