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文献詳細

雑誌文献

検査と技術46巻9号

2018年09月発行

文献概要

増刊号 現場で“パッ”と使える 免疫染色クイックガイド 2章 目でみる 免疫染色良い例・悪い例

その他

著者: 柳田絵美衣12

所属機関: 1慶應義塾大学医学部病理学教室 2慶應義塾大学医学部腫瘍センターゲノム医療ユニット

ページ範囲:P.1018 - P.1020

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特異的・非特異的な核の染色性の比較

■核移行

 核移行とは,ある特定の症例でみられる遺伝子の変異により起こる現象である.遺伝子変異や欠失などでβ-cateninが分解されずに,そのまま核に移行するとされている(図1).そのため,通常であれば細胞膜に陽性となる染色が,核移行をしている場合,免疫染色を行うと核に陽性像を示す.つまり,図2a,bは染色性には問題はなく,正しい染色結果であるといえる.デスモイド以外に,膵臓でのSPN(solid pseudopapillary neoplasm)やメラノーマなどでも同様の染色性がみられる.

参考文献

1)深山正久,金井弥栄,田中伸哉(編):病理と臨床 vol.34 臨時増刊号 癌の分子病理学—病理診断から治療標的探索まで.文光堂,2016

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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