文献詳細
増刊号 現場で“パッ”と使える 免疫染色クイックガイド
2章 目でみる 免疫染色良い例・悪い例
文献概要
特異的・非特異的な核の染色性の比較
■核移行
核移行とは,ある特定の症例でみられる遺伝子の変異により起こる現象である.遺伝子変異や欠失などでβ-cateninが分解されずに,そのまま核に移行するとされている(図1).そのため,通常であれば細胞膜に陽性となる染色が,核移行をしている場合,免疫染色を行うと核に陽性像を示す.つまり,図2a,bは染色性には問題はなく,正しい染色結果であるといえる.デスモイド以外に,膵臓でのSPN(solid pseudopapillary neoplasm)やメラノーマなどでも同様の染色性がみられる.
■核移行
核移行とは,ある特定の症例でみられる遺伝子の変異により起こる現象である.遺伝子変異や欠失などでβ-cateninが分解されずに,そのまま核に移行するとされている(図1).そのため,通常であれば細胞膜に陽性となる染色が,核移行をしている場合,免疫染色を行うと核に陽性像を示す.つまり,図2a,bは染色性には問題はなく,正しい染色結果であるといえる.デスモイド以外に,膵臓でのSPN(solid pseudopapillary neoplasm)やメラノーマなどでも同様の染色性がみられる.
参考文献
1)深山正久,金井弥栄,田中伸哉(編):病理と臨床 vol.34 臨時増刊号 癌の分子病理学—病理診断から治療標的探索まで.文光堂,2016
掲載誌情報