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検査と技術47巻1号

2019年01月発行

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尿沈渣検査法JCCLS GP1-P4の未掲載成分

著者: 宿谷賢一1 菊池春人2

所属機関: 1国際医療福祉大学福岡保健医療学部 2慶應義塾大学医学部臨床検査医学

ページ範囲:P.13 - P.16

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はじめに

 腎・尿路系疾患を診断・治療するうえで尿沈渣検査が重要であることは周知の事実である.尿沈渣検査は,日本臨床衛生検査技師会と日本臨床検査標準協議会(Japanese Committee for Clinical Laboratory Standards:JCCLS)による尿沈渣検査の標準化事業の「イエローブック」の発刊により検査技術は向上し,単なるスクリーニング検査ではなく,より診断に結びつく成分を臨床へ報告可能になってきた.

 今回,「尿沈渣検査法JCCLS GP1-P4」の未掲載成分のうち,臨床的意義が高い成分について解説する.

参考文献

1)弓狩加恵,吉澤梨津好,影岡武士:髄液,尿,関節液および肝膿瘍穿刺液中にヘマトイジン結晶がみられた各症例.医学検査 60:757-761,2011
2)小林紘士:ファブリー病の尿沈渣検査における臨床的意義.東京都医学検査 44:176-180,2016
3)大田夏恵,永江隆幸,浅香淳,他:『渦巻状構造を呈さないマルベリー小体』が出現したファブリー病の2症例.医学検査 67:259-264,2018
4)油野友二,松村隆弘,橋本浩之:腎尿路結石を伴わない酸性尿酸アンモニウム尿症を呈したロタウイルス胃腸炎の1例.小児臨 64:2367-2372,2011
5)岩本尚子,横山貴,菅原典子,他:小児ネフローゼ症候群における尿中酸性尿酸アンモニウム結晶の臨床的意義.医学検査 63:700-705,2014
6)大沼健一郎:血液腫瘍化学療法後の閉塞性腎障害の治療に尿沈渣検査が有用であった2症例.腎泌尿器検査研究会第13回学術集会抄録集,p15,2017
7)伊藤園江,大田喜孝,原武晃子,他:造血幹細胞移植後尿中にアデノウイルス11型感染細胞を認めた成人T細胞性白血病(ATL)の2例.日臨細胞会誌 43:178-184,2004
8)大塚聡樹:尿中アデノウイルスに対する免疫クロマト法によるアデノウイルス抗原検出の検討.移植 44:304,2009
9)川満紀子,白濱早紀,上田沙央里,他:尿沈渣中の細胞でアデノウイルス感染が疑われた症例.腎泌尿器検査研究会第14回学術集会抄録集,p13,2018
10)伊藤園江:移植後ウイルス感染症のモニタリングとしての尿沈渣の役割—BKウイルスおよびアデノウイルスを中心に.Med Technol 43:1204-1209,2015
11)原正則:尿中ポドサイトの臨床病理学的意義.医のあゆみ 226:560-564,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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