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CAR-T細胞療法
著者: 影山愼一1
所属機関: 1三重大学大学院医学系研究科遺伝子・免疫細胞治療学
ページ範囲:P.1170 - P.1172
文献購入ページに移動遺伝子改変T細胞療法には,T細胞受容体(T-cell receptor:TCR)遺伝子導入T(TCR-T)細胞とキメラ抗原受容体(chimeric antigen receptor:CAR)遺伝子導入T(CAR-T)細胞とがある.ともに患者自己リンパ球を拡大培養しながら,ウイルスベクターなどを用いる遺伝子導入技術により受容体遺伝子をT細胞に導入し,再び患者に輸注する細胞療法である1).
TCR-T細胞は通常ヒト白血球抗原(human leukocyte antigen:HLA)に提示された細胞内抗原に由来するペプチドを認識し,CAR-T細胞は細胞表面抗原を抗体可変部の単鎖部が認識するものである.したがって,TCR-T細胞とCAR-T細胞は認識抗原が異なること,HLA拘束性がCAR-T細胞にはないこと,抗原認識の親和性が異なること,など特性の相違がある(図1).
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