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文献詳細

雑誌文献

検査と技術47巻10号

2019年10月発行

文献概要

連載 生理検査のアーチファクト・28

—呼吸機能検査③—設定方法による影響

著者: 佐野成雄1

所属機関: 1大分大学医学部附属病院医療技術部臨床検査部門

ページ範囲:P.1228 - P.1231

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こんなアーチファクトを知っていますか?

 図1(左図)は肺活量測定波形である.図1a(症例1)は気速型スパイロメータで測定した結果で,前回(1年前)比し,%VC(vital capacity)が1.5倍に増加している.患者によると,前回検査時より今回まで,症状および治療は特に変化はなかったとのことであった.図1b(症例2)は気量型スパイロメータで測定した結果で,オーダ医師のコメントに「間質性肺炎で3週間前より治療を開始しており,血液所見,画像所見ともに好転している.呼吸機能検査を精査願いたい.なお,治療開始前の前医での%VCは81.4%でした」と入力されていた.検査時の患者への質問でも,「だいぶん楽になった」との回答であった.しかし,今回の%VCの結果は前回よりも低値であった.では,なぜこのような結果が現れるのだろうか?

参考文献

1)日本臨床衛生検査技師会(監):JAMT技術教本シリーズ 呼吸機能検査技術教本.じほう,pp210-217,2016
2)日本呼吸器学会肺生理専門委員会(編):呼吸機能検査ガイドライン—スパイロメトリー,フローボリューム曲線,肺拡散能力.メディカルビュー社,2004
3)日本呼吸器学会肺生理専門委員会報告:日本人のスパイログラムと動脈血液ガス分圧基準値.日呼吸会誌 39:S1-S17,2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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