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文献詳細

雑誌文献

検査と技術47巻12号

2019年12月発行

文献概要

病気のはなし

アトピー性皮膚炎

著者: 福田英嗣1

所属機関: 1東邦大学医療センター大橋病院皮膚科

ページ範囲:P.1337 - P.1342

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Point

●アトピー性皮膚炎(AD)は,皮膚バリア機能低下,アレルギー炎症,瘙痒が互いに連動しながら関与し,多くが増悪・寛解を繰り返す湿疹・皮膚炎群の一疾患である.

●ADに特有の検査はないが,長期病勢マーカーとしては血清IgE値,短期病勢マーカーとしては末梢血好酸球数や血清LDH値,血清TARC値などがある.

●治療は薬物療法,皮膚の生理学的異常に対する外用療法・スキンケア,悪化因子の検索と対策が基本になる.

参考文献

1)加藤則人,大矢幸弘,池田政憲,他:日本皮膚科学会ガイドライン アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2018.日皮会誌 128:2431-2502,2018
2)森田栄伸:アトピー性皮膚炎患者数の実態,原因・悪化因子に関する資料の解析・整理.平成13年度厚生科学研究費補助金:免疫・アレルギー等研究事業研究報告書:第2分冊.pp184-186,2002
3)山本昇壯:アトピー性皮膚炎の患者数の実態及び発症・悪化に及ぼす環境因子の調査に関する研究.平成14年度厚生労働科学研究費補助金:免疫アレルギー疾患予防・治療研究事業研究報告書:第1分冊.pp71-77,2003
4)福田英嗣,鈴木琢,早乙女敦子,他:成人アトピー性皮膚炎の入院療法における病勢マーカーの検討.日皮会誌 123:133-141,2013
5)河野陽一:アトピー性皮膚炎の発症および悪化因子の同定と発症予防・症状悪化防止のための生活環境整備に関する研究,平成18〜20年度総合研究報告書.pp1-11,2009
6)阿南貞雄,山本憲嗣:アトピー性皮膚炎の自然緩解について.皮膚 38(Suppl 18):13-16,1996
7)Katoh N, Hirano S, Kishimoto S : Prognostic factor of adult patients with atopic dermatitis. J Dermatol 35:477-483,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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