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雑誌文献

検査と技術47巻2号

2019年02月発行

文献概要

トピックス

Dysgonomonas capnocytophagoidesの細菌学的特徴

著者: 松下久美子1

所属機関: 1一般社団法人天草郡市医師会立天草地域医療センター検査部

ページ範囲:P.107 - P.111

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はじめに

 グラム陰性の通性嫌気性球桿菌Dysgonomonas capnocytophagoidesは,2000年に登録された比較的新しい菌種である.現在のところ,生化学的性状を用いた同定キットでは菌種の確定が困難であり,検出されても誤同定することにより見逃している可能性がある.当院で分離した症例も,従来法では同定できず遺伝子検査で菌種を確定することができたが,本菌が示すいくつかの特徴を知り得た貴重な経験となった.本稿ではその経験をもとに,本菌の細菌学的特徴や類縁菌との鑑別点など,日常業務のなかで“D. capnocytophagoidesを見逃さずに出会う”ためのポイントについて解説する.

参考文献

1)Hofstad T, Olsen I, Eribe ER, et al : Dysgonomonas gen. nov. to accommodate Dysgonomonas gadei sp. nov., an organism isolated from a human gall bladder, and Dysgonomonas capnocytophagoides (formerly CDC group DF-3). Int J Syst Evol Microbiol 50:2189-2195,2000
2)LPSN (List of prokaryotic names with standing in nomenclature) : Genus Dysgonomonas(http://www.bacterio.net/dysgonomonas.html)(2018年8月31日アクセス)
3)Hironaga M, Yamane K, Inaba M, et al : Characterization and antimicrobial susceptibility of Dysgonomonas capnocytophagoides isolated from human blood sample. Jpn J Infect Dis 61:212-213,2008
4)中村文子:形態と集落性状の見方・考え方—グラム陰性桿菌.第15回日本臨床微生物学会ワークショップ まれな菌?! いざというときに困らないために.p10,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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