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文献詳細

雑誌文献

検査と技術47巻2号

2019年02月発行

文献概要

臨床医からの質問に答える

各製剤(全血,赤血球濃厚液,新鮮凍結血漿,濃厚血小板)の内容量,輸血スピード,保存方法など,その他製剤の取り扱いについて教えてください.

著者: 津野寛和1

所属機関: 1日本赤十字社関東甲信越ブロック血液センター

ページ範囲:P.170 - P.173

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はじめに

 輸血療法の基本的な考え方は,①補充療法であって,根本的な治療ではないが,臓器や細胞治療に匹敵する行為であること,および②必要な成分のみを輸血すべきであること,である.すなわち,同種(他人の)血液が輸血されることから,さまざまな免疫学的または非免疫学的な副作用が発症する可能性があり,必要な成分のみを使用することが大原則となっている.そのため,近年,全血製剤の使用は限定的となっており,本稿では説明を割愛する.貧血を伴う患者には濃厚赤血球製剤を,血小板減少症の患者には濃厚血小板製剤を,血漿因子,特に凝固因子が欠乏している患者には新鮮凍結血漿(fresh frozen plasma:FFP)を輸血する.

 現在,日本赤十字社血液センターで製造され,各医療機関に供給されている血液製剤の種類を以下に示す.

参考文献

1)厚生労働省医薬食品局血液対策課:輸血療法の実施に関する指針(改定版),2005(https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/iyaku/kenketsugo/5tekisei3a.html)(2018年12月3日アクセス)
2)厚生労働省医薬・生活衛生局:血液製剤の使用指針,2017(https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11120000-Iyakushokuhinkyoku/0000161115.pdf)(2018年12月3日アクセス)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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