検査と技術47巻3号

2019年03月発行

増刊号 エキスパートが教える　心・血管エコー計測のノウハウ 1章　心エコー

その他の計測

著者： 松谷勇人¹

所属機関： ¹天理よろづ相談所病院臨床検査部循環器検査室

ページ範囲：P.394 - P.415

Key Point

1．血栓の大きさ

・心腔内に血栓を疑う腫瘤を認めた場合は，心臓腫瘍との鑑別が重要である．

・左房血栓の好発部位は左心耳，左室血栓の好発部位は心尖部である．

・心房細動，僧帽弁狭窄症，急性心筋梗塞，タコツボ型心筋症などの血栓を生じうる基礎疾患を認める．

・多断面で描出し，最も大きく見える断面で計測する．

・大きさのみならず，形状や可動性の有無に関する評価も行う．

参考文献

1）Kang DH, et al. N Engl J Med　2012；366：2466-2473．［PMID：22738096］

2）Nishimura RA, et al. J Am Coll Cardiol　2014；63：2438-2488．［PMID：24603192］

3）Klein AL, et al. J Am Soc Echocardiogr　2013；26：965-1012．［PMID：23998693］

4）Jung HO. Korean Circ J　2012；42：725-734．［PMID：23236323］

5）種村正（編）．解剖と正常像がわかる！　エコーの撮り方完全マスター．医学書院　2014．

6）Donald DE, et al. J Thorac Surg　1957；33：45-59．［PMID：13385908］

7）Krichenko A, et al. Am J Cardiol　1989；63：877-880．［PMID：2929450］

1）PLASE study研究グループ（編）．PLASE study（PDA and Left Atrial Size Evaluation Study）計測マニュアル，Version 2．http://square.umin.ac.jp/plase/data/echo_measurement6-26-15.pdf（2018/12/15）