文献詳細
文献概要
FOCUS
アルツハイマー病の新しいバイオマーカー
著者: 木村暁夫1
所属機関: 1岐阜大学大学院医学系研究科神経内科・老年学分野
ページ範囲:P.496 - P.498
文献購入ページに移動はじめに
現在,日本では世界に類をみない速さで少子高齢化が進んでおり,認知症対策は重要な社会問題である.2012年において65歳以上の高齢者における認知症患者数は462万人と報告されており,今後さらにその数が増えることが予想される1).認知症の原因疾患は多岐にわたるが,最も多い疾患がアルツハイマー病であり,その患者数は報告により異なるものの,認知症全体の約7割とされている.本稿では,そのアルツハイマー病の生化学的バイオマーカーの現状について解説する.
現在,日本では世界に類をみない速さで少子高齢化が進んでおり,認知症対策は重要な社会問題である.2012年において65歳以上の高齢者における認知症患者数は462万人と報告されており,今後さらにその数が増えることが予想される1).認知症の原因疾患は多岐にわたるが,最も多い疾患がアルツハイマー病であり,その患者数は報告により異なるものの,認知症全体の約7割とされている.本稿では,そのアルツハイマー病の生化学的バイオマーカーの現状について解説する.
参考文献
1)厚生労働科学研究費補助金認知症対策総合研究事業:都市部における認知症有病率と認知症の生活機能障害への対応.平成23年〜平成24年度総合研究報告書,2013
2)日本神経学会(監),「認知症疾患診療ガイドライン」作成委員会(編):認知症疾患診療ガイドライン2017.医学書院,2017
3)Bateman RJ, Xiong C, Benzinger TL, et al : Clinical and biomarker changes in dominantly inherited Alzheimer's disease. N Engl J Med 367:795-804,2012
4)Kaneko N, Nakamura A, Washimi Y, et al : Novel plasma biomarker surrogating cerebral amyloid deposition. Proc Jpn Acad Ser B Phys Biol Sci 90:353-364,2014
5)Nakamura A, Kaneko N, Villemagne VL, et al : High performance plasma amyloid-β biomarkers for Alzheimer's disease. Nature 554:249-254,2018
掲載誌情報