icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術47巻4号

2019年04月発行

文献概要

技術講座 血液 シリーズ 末梢血液像観察の基礎・1

白血球編

著者: 阿南建一1

所属機関: 1福岡大学医学部腫瘍血液感染症内科学

ページ範囲:P.510 - P.519

文献購入ページに移動
Point

●末梢血液像の白血球分類は,自動血球計数装置による機器分類と光学顕微鏡による目視法分類の2つに大別される.

●目視法分類は,検体採取から鏡検までの工程に発生するアーチファクトやピットフォールの要因とその回避策が不可欠である.

●目視法分類による白血球分類は,細胞構成を理解して百分率と絶対数を求め,異常所見については高度な知識と眼力をもって形態診断を行う.

●白血球分類の報告は,正規分類項目以外の細胞の場合,other欄やcomment欄を有効に活用することが望ましい.

●未染色の標本や診断を終えた標本は,責任者を明確にして保存や保管に努める.

参考文献

1)寺澤儀男:血液像—長時間経過した検体で塗抹標本を作製し,白血球分類をしてはならない.Med Technol 29:1480,2001
2)奈良信雄,小山高敏,東克巳,他:最新臨床検査学講座—血液検査学.医歯薬出版,pp112-113,2016
3)NCCLS Document H20-A. vol.12, No.1, 1992
4)阿南建一,三浦偉久男:形態異常の定義は? 松村到(編):白血病診療Q&A 一つ上を行く診療の実践.中外医学社,pp23-28,2015
5)柴田進,山田治,阿南建一,他:カラーアトラス血球Q&A.金芳堂,pp329-331,1994
6)阿南建一:リンパ球系細胞の見方—異型リンパ球と異常リンパ球の違い.検と技 44:1150-1156,2016
7)小宮正文:図説血球のみかた.南山堂,pp67-86,pp99-101,1988
8)Masuda A, Jona M, Satoh Y, et al : The criteria to suspect chronic myeloid leukemia using absolute basophil counts in peripheral blood. Int J Hematol 101:626-628,2015
9)阿南建一,亀岡孝則,須田正洋(監):エビデンス血液形態学.近代出版,pp4-5,2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?