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文献詳細

雑誌文献

検査と技術47巻6号

2019年06月発行

文献概要

疾患と検査値の推移

血栓性血小板減少性紫斑病

著者: 髙蓋寿朗1

所属機関: 1独立行政法人国立病院機構広島西医療センター臨床研究部

ページ範囲:P.693 - P.697

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Point

●血栓性微小血管障害症(TMA)は微小血管に血栓が形成され,それに伴う徴候を呈する病態である.

●TMAをきたす疾患のなかで,血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)は特に重篤な疾患であるが,早期の診断と治療開始により,救命することが可能となりつつある.

●TTPの発症にADAMTS13が関与することが明らかとなり,確定診断の方法が確立された.

●治療効果の評価は,症状,Hb値,血小板数の推移に加えて,ADAMTS13活性と抗ADAMTS13抗体価のモニターも有用である.

参考文献

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4)松本雅則,藤村吉博,和田英夫,他:血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)診療ガイド2017.臨血 58:271-281,2017
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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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