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連載 生理検査のアーチファクト・25
—MRI検査⑤—動きのアーチファクト
著者: 高倉有12 佐藤英介3 磯辺智範4
所属機関: 1取手北相馬保健医療センター医師会病院放射線科 2筑波大学大学院人間総合科学研究科 3順天堂大学保健医療学部 4筑波大学医学医療系
ページ範囲:P.704 - P.707
文献購入ページに移動図1a,bは,頭部のMR画像(高速スピンエコー法 横断像)である.同一人物,同一スライスの画像であり,図1aにはアーチファクトは認められないが,図1bには左右方向〔PE(phase encode)→:位相エンコードの方向〕に円弧状の曲線を認め,脳実質の評価が困難になっている.また,図1c,dは腹部のMR画像(グラジエントエコー法 横断像)であり,図1cでは左右方向(PE→),図1dでは上下方向(PE→)に白または黒色の円形像を認める(○:アーチファクト,○:腹部大動脈).
これらは総じて動きのアーチファクト(モーションアーチファクト)と呼ばれる.図1bにおけるアーチファクトの発生要因は被検者の“ランダムな”動きによるもの,図1c,dにおけるアーチファクトの発生要因は被検者の“周期的な”動きによるものである.どのような原理でこのアーチファクトが現れるのであろうか?
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