icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術47巻7号

2019年07月発行

文献概要

技術講座 一般

胸水・腹水検査における中皮細胞の同定

著者: 友森佐規子1

所属機関: 1独立行政法人労働者健康安全機構岡山労災病院中央検査部

ページ範囲:P.802 - P.809

文献購入ページに移動
Point

●さまざまな形態を示す中皮細胞を理解するためには,体腔の構造をよく知っておくことが必要である.

●計算盤上での細胞の分類は,多形核球,リンパ球,その他の細胞(中皮細胞を含む)に分類する.

●塗抹染色標本での細胞の鑑別は,鑑別がしやすい良好な標本を作製することが大切である.

●中皮細胞の特徴をよく理解し,反応性と悪性の細胞を見誤らないようにすることが重要であり,できるだけギムザ(Giemsa)染色を行うことを推奨する.

参考文献

1)西国広(編著):基礎から学ぶ—細胞診のすすめ方,第2版.近代出版,p105,2007
2)Medical Note:[インタビュー]画像でみる悪性胸膜中皮腫—検査と診断が難しい難病.(https://medicalnote.jp/contents/170627-005-LS)(2019年1月16日アクセス)
3)脇田満,山里勝信:8-1 穿刺液(滲出液・濾出液)検査.日本臨床衛生検査技師会(監):一般検査技術教本.日本臨床衛生検査技師会,pp122-131,2012
4)保科ひづる:8.1穿刺液検査(胸水,腹水,心嚢液).日本臨床衛生検査技師会(監):一般検査技術教本.丸善出版,pp142-159,2017
5)大倉貢,小林美紀,安福明子:反応性リンパ球増加症 鑑別と注意点.臨検 61:952-962,2017
6)羽原利幸,保科ひづる,小関紀之,他:体腔液塗抹染色標本の観察部位が細胞分類に及ぼす影響について 標準化に向けた試み.医学検査 67:643-651,2018
7)丸川活司,伊藤仁:4.3 体腔液.日本臨床衛生検査技師会(監):細胞検査技術教本.丸善出版,pp83-96,2018

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?