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文献詳細

雑誌文献

検査と技術47巻7号

2019年07月発行

文献概要

臨床検査のピットフォール

複合筋活動電位(CMAP)振幅のピットフォール—神経破格の存在

著者: 植松明和1

所属機関: 1まつもと医療センター臨床検査科

ページ範囲:P.831 - P.835

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はじめに

 運動神経伝導検査(motor nerve conduction study:MCS)を施行した際,同一神経刺激・同一筋導出において,遠位および近位刺激により導出された複合筋活動電位(compound muscle action potential:CMAP)の振幅は,遠位刺激CMAP振幅>近位刺激CMAP振幅となるのが通常である.ところが,近位刺激CMAP振幅>遠位刺激CMAP振幅となるケースがしばしば認められる.このような場合に,検査結果をそのまま提出していないだろうか? 実際はなぜ逆転してしまったのかを考える必要がある.今回は,遠位および近位刺激によるCMAP振幅が逆転したときにみられる検査手技のミスや上・下肢の代表的な神経破格であるMartin-Gruber吻合と副深腓骨神経について説明する.

参考文献

1)正門由久,髙橋修(編):神経伝導検査ポケットマニュアル,第2版.医歯薬出版,pp182-187,2017
2)日本臨床衛生検査技師会(監):神経生理検査技術教本.じほう,pp166-186,2015
3)日本臨床神経生理学会(編):日本臨床神経生理学会 専門医・専門技術師 試験問題・解説120.診断と治療社,pp129-135,2018

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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