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文献詳細

雑誌文献

検査と技術47巻7号

2019年07月発行

文献概要

連載 生理検査のアーチファクト・26

—呼吸機能検査①—吐き方による影響(努力性肺活量検査)

著者: 佐野成雄1

所属機関: 1大分大学医学部附属病院医療技術部臨床検査部門

ページ範囲:P.837 - P.841

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呼吸機能検査のアーチファクトとは

 呼吸機能検査が他の検査と異なる点は,患者のやり方でデータが変わりうる点(努力依存型検査)である.患者の状態(体調),理解力,性格などを加味したうえで,検査担当者の適切な説明と誘導によって,最良の波形を記録し,得られたデータが正確か見極めることが重要である.

 呼吸機能検査のアーチファクトは,人為的なものと機械的なものに分けられる.人為的アーチファクトでは,吐き方・息漏れ・設定方法・体勢による影響が考えられ,機械的アーチファクトの原因には,ベルシャフトなどの故障が挙げられる(表1).

参考文献

1)日本呼吸器学会肺生理専門委員会(編):呼吸機能検査ガイドライン—スパイロメトリー,フローボリューム曲線,肺拡散能力.メディカルレビュー社,2004
2)大久保輝男:もう迷わない! フローボリューム曲線の換気分類別疾患とアーチファクト対策.検と技 44:1006-1009,2016
3)田口善夫(監),羽白高(編),柴田正慶(著):ココが知りたい!! スパイロメトリーの基本と秘訣!—呼吸機能検査 きれいに記録! しっかり判断! 克誠堂出版,pp365-372,2010
4)宮澤義:生理機能検査におけるアーチファクトの鑑別とその解決法 呼吸機能検査.Med Technol 32:365-372,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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