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文献詳細

雑誌文献

検査と技術47巻7号

2019年07月発行

文献概要

Q&A 読者質問箱

外来採血室において,患者が迷走神経反射を起こしたときの対応について教えてください.

著者: 松井隆1

所属機関: 1姫路赤十字病院検査技術部

ページ範囲:P.842 - P.845

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Q 外来採血室において,患者が迷走神経反射を起こしたときの対応について教えてください.

A 採血時の副作用として,主に皮下出血および血腫,血管迷走神経反射(vasovagal reflex:VVR),神経損傷,アルコールによるアレルギー反応などが存在するが,採血スタッフが一番慌ててしまう事例がVVRではないだろうか.VVRは,健診などの健康な患者の採血においても,時として失神,気分不良,顔面蒼白,冷汗といった症状が出ることがある.予期していないところに突然症状が現れることが,採血スタッフが慌てる要因になっていると考えられる.日頃から不測の事態に対応できる心構えをし,その対策を行うことが大事である.各施設の規模により対応は変わってくるが,当院の中央採血室で実際に起こった事例から対応を検証し,改善した内容も含めて説明していきたい.

参考文献

1)日本自己血輸血学会:貯血式自己血輸血実施指針,2014(http://www.jsat.jp/jsat_web/down_load/pdf/cyoketsushikijikoketsu_shishin2014_05)(2019年4月22日アクセス)
2)厚生省(編):厚生省血液研究事業研究報告集 S59.厚生省,1985
3)日本循環器学会,日本救急医学会,日本小児循環器学会,他:循環器病の診断と治療に関するガイドライン(2011年度合同研究班報告) 失神の診断・治療ガイドライン(2012年改訂版)(http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2012_inoue_h.pdf)(2019年3月3日アクセス)
1)福井次矢,黒川清(日本語版監修):ハリソン内科学,第4版.MEDSi,pp145-150,2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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