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3Dオルガノイドが拓く新ゲノム医療時代
著者: 加藤容崇12
所属機関: 1慶應義塾大学医学部腫瘍センターゲノム医療ユニット 2北斗病院病理・遺伝子診断科
ページ範囲:P.861 - P.863
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2000年代半ばに米国で,次世代シーケンサー(next generation sequencer:NGS)が登場した.従来型シーケンサーと比較して桁違いに高速に塩基配列を読み出せるNGSの登場により,医療は大きな変革期を迎えている.
特に大きな影響を受けているのが,癌の領域である.従来の癌診断および治療は,病理標本を顕微鏡で見て診断し,病理診断に基づいて治療を行う,いわば形態学がベースである.しかし,人間でも同じであるが,悪い顔をしている人が本当に悪い人であるとは限らないし,善人の顔をしていても本当は悪い人であることもある.すなわち,形態学だけでは本当に正しい診断はできない.これまでは,診断する手段が形態学しかなかったため,医学者たちは形態学を進化させ,精度の高い診断を追求してきた.それが“病理学”である.
2000年代半ばに米国で,次世代シーケンサー(next generation sequencer:NGS)が登場した.従来型シーケンサーと比較して桁違いに高速に塩基配列を読み出せるNGSの登場により,医療は大きな変革期を迎えている.
特に大きな影響を受けているのが,癌の領域である.従来の癌診断および治療は,病理標本を顕微鏡で見て診断し,病理診断に基づいて治療を行う,いわば形態学がベースである.しかし,人間でも同じであるが,悪い顔をしている人が本当に悪い人であるとは限らないし,善人の顔をしていても本当は悪い人であることもある.すなわち,形態学だけでは本当に正しい診断はできない.これまでは,診断する手段が形態学しかなかったため,医学者たちは形態学を進化させ,精度の高い診断を追求してきた.それが“病理学”である.
参考文献
1)Pauli C, Hopkins BD, Prandi D, et al : Personalized In Vitro and In Vivo Cancer Models to Guide Precision Medicine. Cancer Discov 7:462-477,2017
1)佐藤俊朗,武部貴則,永樂元次(編):実験医学別冊 決定版 オルガノイド実験スタンダード—開発者直伝! 珠玉のプロトコール集.羊土社,2019
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