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FOCUS
造血器腫瘍の病型決定に必要な染色体・遺伝子異常
著者: 佐藤悦子1
所属機関: 1社会医療法人雪の聖母会聖マリア病院中央臨床検査センター
ページ範囲:P.872 - P.875
文献購入ページに移動はじめに
造血器腫瘍の病型決定には,臨床病態,形態学,細胞表面マーカー,染色体・遺伝子異常の情報全てを総合的に判断し評価する必要がある.造血器腫瘍の染色体・遺伝子異常は治療方針決定に必要な予後因子,異常クローンの細胞起源決定,治療効果判定としての微小残存病変(minimal residual disease:MRD)にもなりうるため,初発時の異常を確認することは大変重要である.本稿ではまず身近な末梢血検査データから読み取れる染色体・遺伝子異常について,WHO(World Health Organization)分類2016年改定版(2017年発行)1)の内容を踏まえながら,造血器腫瘍の病型決定に必要な染色体・遺伝子異常について解説する.
造血器腫瘍の病型決定には,臨床病態,形態学,細胞表面マーカー,染色体・遺伝子異常の情報全てを総合的に判断し評価する必要がある.造血器腫瘍の染色体・遺伝子異常は治療方針決定に必要な予後因子,異常クローンの細胞起源決定,治療効果判定としての微小残存病変(minimal residual disease:MRD)にもなりうるため,初発時の異常を確認することは大変重要である.本稿ではまず身近な末梢血検査データから読み取れる染色体・遺伝子異常について,WHO(World Health Organization)分類2016年改定版(2017年発行)1)の内容を踏まえながら,造血器腫瘍の病型決定に必要な染色体・遺伝子異常について解説する.
参考文献
1)Swerdlow S, Campo E, Harris N, et al : World Health Organization Classification of Tumours of Haematopoietic and Lymphoid Tissues Revised, 4th ed. World Health Organization,2017
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